故郷/ミナト 螢
 
ロウが落ちて
冷めてから固まる

誰かの足跡
みたいな雪国

二度とぶり返す
ことのない炎
身体じゅうで
押さえつけた気持ちは

ストーブの窓に
打ち明けた恋

薪の匂いが
広がる部屋で
残りの香水を
一緒に燃やし

明るい空に
一番星みっけ

終わったのは
冬だけじゃなかった
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