日々/
ミナト 螢
誰かの幸せに
揺さぶられても
自分の思い出
輝く時は
大きすぎる手に
五本指足りず
泳いで潜って
爪の先で会う
無印になった
爪の色は負け
さよならといつも
隣り合わせの
もう何年も
食い込まなくなった
爪の子供を
産み落とす作業が
今日もどこかで
パチンと始まる
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