県民投票の日に/朝焼彩茜色
母のお墓は沖縄にある
もうしばらく行っていない
妙に血が騒いで
沖縄の足元に近い青空を思い出す
久茂地交差点 よくニュースに出てくる景色
那覇で語ったことはなかった
自分にしか関心がなかったから
投票権は今はない
ユタとかカルマとか発想が現実に届かず
私は何を願っているのか まともに言葉に命を与えずに
ただ傍観の眼差しでルーツを辿っている
1人1人の想いを足元に汲みながら 青空
沈黙しない青空 うちなーぐちで降りてくる
私には感覚でしか描けないオブラートでできた風船を
飛ばしている
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