遠吠え/犬絵
 

目の前が真っ暗
けれども
光るしあわせが
横切るのは
みえる
はじめ
それが小鬼かと
思ったので
世界に対してもっている
咳払いのような嫌悪感で
吠えながら
刺し
殺そうと
した

ミタカッ、
シッタカッ!

天を仰ぎ
鬼畜ゴロしを
讃えて欲しくて。

けれども違ったよ
しあわせって
哀しみのあと海の遠くから
イルカに乗って
やって来るんだ

へぇー?
そうなんだ

混み合った電車で
インフルエンザには
気をつけられない
人ごみで
咳き込むマスクをしたみ
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