この夜が明けたら/服部 剛
 
流れてゆく
流れてゆく
二度と無い今日が
流れてゆく

僕は今夜ここで
(小さな舞台で朗読する
 新宿ゴールデン街の老舗「ひしょう」で)
何を待とうか

星の無い夜空を仰ぎ
あてどなく流星を探すのを
やめにして
この街に渦巻く夜が明けたなら
そろそろ腕を捲(まく)り、この足で
ひとすじの旅を始めよう

歩きながらも飛翔する
時空間の日々へ  





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