針/犬絵
 



お酒を呑んで
欠損された心は
再生することはない
朝から晩まで
呑み続けていた
悲しみを
もう、
忘れ去ったけど、
もう、
立ち去って
しまったけれど、


か弱い心など
あるのなら
か弱い心など
不燃のゴミの無神経を
針で突き刺すほどの
危険はつきまとう
いつのまにか
こんな風に
消える



咲く
造花のカーネーションを
悲しみを生花としては
時間軸の不自由さを
空気と化すことが
目に見えない夢
と成るのだが
焼き終える
罪はこの
時計の
針で






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