風呂/中原 那由多
 
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喉を開け


黒子が位置を変えて号泣する
号泣は、今朝のにわか雨

鼻の奥、ずっ ずっ どっ ずっ

生の痛感、性の洗浄
それは白熱し反芻し蒸発したかに思えたその先


龍となった

龍は大渦を拵えながら泡となって四散した

鱗が、わずかに残された

桟橋の、木と木の隙間から覗き込むと
鱗は確かに光を帯びており
使い古された歯ブラシであるかのように毛羽立った
鳥肌によく似合うであろう


ぱあっん ぽおっん ぱあっん ぽっ

反響する反省部屋を打ち破れ、これは白である

爪を立てた

「 「 「 「 「 「 「 「「「「「 「





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