夜、その自由で自在な/秋葉竹
 
こころの潤いもない
こころの歓びを感じるには
甘酸っぱい、
熱っぽい狂信が必要となる

その儚さ

そのとき
宙に止まった雪の想いは、
羽を休めるように
地上に降りてきたのだと
聞こえないほどのささやき声で
私にそっと打ち明けてくれた

それはみんなが憧れる
毛羽立ったこころを
しっとりと慰めてくれる
小さな声の雪の歌なんだ


歌を歌うのは、
だれ?

問うは、自由な私。

雪をすくうのは、
だれ?

問うは、自在な私。







戻る   Point(10)