詩病なる自分/ナンモナイデス
自分は幽霊を見たことがない
父も出てこないし
母も今のところ出てくる気配がない
昔から死後の話は多い
哲学者だって哲学者として生まれ変る
事を信じていたようである
自分は生まれ変りではないと思う
生まれ変っても自分でしかないのなら
生まれ変ってもしょうがない
自分は自分が生まれ死んでゆく
この世が不思議である
自分はどんなに偶然とはいえ
この世に存在してしまった
自分はとりあえずいつかの時か死ぬ
自分が死ねばこの世を知る者がいなくなる
一応
死とはただそれだけの終焉にすぎず
しかし
自分の終焉とは
こ
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