砂浜の言葉/腰国改修
のが最初は大変だったよね。そのうちようやく理解を得て僕らは旅を重ねた。行くあてはその時に決めて、歩いたり、自転車だったりしたけど疲れたなんて思ったことはなかったな。
そうだよね、二人の旅はほとんどが近くの浜辺だった。思い出の中ではいつも潮の匂いがする。
いつだったか、沖の方がキラキラ光るのを見て烏賊釣りの光だと言ったら、あれはキラキラ星だと君は真面目な顔で言ってたね。笑うところ?って尋ねたら、君は笑った。
ありがとう。
小さな声だったけど、君らしく穏やかな声だった。
小さな頃から太陽が嫌いで、友達が嫌いで、世界が嫌いだったと君は話し始めた。月なら好きになれるかな?そう思ってから
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