祝福の日に/服部 剛
 
今日はわたしが生まれた日
まだ仄暗(ほのぐら)い玄関の
ドアの隙間から
朝のひかりは射している

幸いを一つ、二つ・・・数えて
手帳の暦(こよみ)を
ひと日ずつ埋めながら
わたしは歩く

日々の笑いと涙と憤りさえ
人々の間を巡るエネルギーに
変換するように

今日も
何処からか吹いてくる
風を受信するように

わたしのなかの 窓をひらく





戻る   Point(2)