円盤、思い出す/秋葉竹
 


喧嘩して
言ってはいけないホントを怒鳴り
一瞬凍ってヒビ割れた愛

襟もとに
指を這わせてみだらになれない
狐がコンと啼く指人形

なぜ逢った
思い返してももっと大好き
理想の姿を見せつけた人

主に祈る
信者じゃないけど雲に乗り
回る世界をいっしょに止めたい

黄昏の
大きな円盤思い出す
あのころふたりは重なりあってた

夏、湖畔、
ねずみ花火に追いかけられて
ずいぶんはしゃいだ半分こどもで

丘の上
白い家から歌声が
緑葉、濡らして、輝いている






戻る   Point(4)