だって、心が血でいっぱいだから/初代ドリンク嬢
 
私は委員長だけど
黒い服を着た
嫌われ者
黒い服は目印
でも、空がピンクに見えるわけではないの

ごめんね
もう誰の声も聞こえない
いつも
色んな音がいっぺんに耳の中に突入してくる
そこから誰の声もわからない

それにね
もう誰の顔もわからない
目の前には
色んなものが点滅してる
だって

いろんなことが浮かんでは消えていく

私の手元には何も残らない
私の耳には何も残らない
私の目には何も残らない

目を閉じて
耳をふさいで
たった一人でいたとしても

私は遠くを見つめるけれど
いつもどこかをさまよっている
ぼんやり座ることもなく
自分勝手に

あなたは

「それは、心が血でいっぱいだから」


といった。
私も、そう思った。


               
(カッコ内は息子の走り書きからの引用です)

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