世界は悲しみで満たされる(短歌)/即興ゴルコンダ(仮)投稿/こうだたけみ
 
もうあと一滴で溢れそうだねと歌姫住まう耳の暗闇

彼女が歌うのを初めて見たのは深夜の音楽番組でした中学二年生の地味な女子にとっての深夜は零時を回るか回らないかくらいの今となっては浅めの夜に日本人なのかよくわからない女性が歌っていました踊っていました名前をノートの切れ端に書きつけてTSUTAYAへ行って探しますUAってなんて読むんだ? 店員さんに聞くこともできずに店内をウロウロしますたぶん何度も通ってやっと見つけたそれはテープにダビングされ伸びるまで聴きつづけられました幼い情熱とともに

横たわるわたし縁取る流線型のラインを超えてくる閃光


参考:UA「情熱」、「閃光」、クヮン・アイ・ユウ「リュウセンケイ」
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