しんさつ/4に
花壇のバラが等しくぜんぶ枯れている庭をとおって、
先生のところにいく
真っ白な部屋、錆び付いてる壁
先生はいつもと同じように
へらへら笑って私に話しかける(おそらく急速にバカにしている)
「ゆうこちゃん」というときの「ゆ」の口の形がきらい
吐きそうになって口をつむいで挨拶をする
性欲をぜんぶ犯罪にしたい
それでしんさつはとどこおりなく終了する
外にでて
不自由になっていた腕を伸ばして
大きく弧を描いてみて
わたしはもうとっくの昔に澄んだ空気の一部分だったんだと
わたしの身体に言い聞かせて
私がいる以前にもう青色だった空の高さに
おねがい
どうか少しでも間に合いますように
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