球体をたいくつよねという夏は/たにがわR
 
球体をたいくつよねという君はすこし昨日と見え方ちがう

雨の音(ね)も発車ベルにと混ざり合い、そうだ僕らは夏に生きてた

ばんごうをふられずに立つそのひとにきっと名前はあるのだ、僕は

甘夏をはじめましたというメールには青い空ごと添付されてた

こんなにも、そう、愛されてしまっては迂闊に死ぬといえない夏だ

夏の日はおわりました、という風のにおいと高架の駅と



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