透明なナメクジと金の飾りに、骸骨のお姫さま/田中修子
 
は満足げな笑みがうかんでおりました。

 しかし、ようよう生きていた骸骨のお姫さまのこころは、そのとき、真っ暗になってしまったのです。


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 蛍火を追ってなんとか森を出て、足の裏のじゅうじゅう灼ける砂漠に出ました。
 森より、見晴らしがよくからっと風が通る砂漠の熱さ。
 骸骨のお姫さまは、走り出しました。
 しかしひとたび転んでしまうと、きたところもいくところも分からなくなったのです。あんなに恐ろしかった森も、もう影も形もありませんでした。金色の蛍のあかりは、消えてしまっています。
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 うつくしい布切れを纏い、にぶく輝く金の鎖をつけ、足を引きずりながら、ま白い日の照り
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