硬派/万願寺
 
かみたいに光る星にあこがれているよこで
この星はうつくしくもない人間を食べてくれるやさしさ
ねえわたしたちはみんなあなただよ
あなたも光る星に育てられたね
うつくしく思う?
地球は矜恃にかけて応えないだろう
あんな親など、あんな親など、ゆるせるはずがない
にくんでいる
こんな生をあたえやがって
人間やタヌキや樹やエアコンやペンキや塩水を
からだじゅうに生やすことになったじゃないか
生まれたくなかった
生まれたくなかった
しかしおそらく自分が死ぬ時
全くうつくしくはないだろうことはわかっている
絶望ではなくて諦めでもなくて反抗でもなくて
だれかにうつくしいなどと思われない星の死こそが
星の死だと
かんじているから
なんだかずいぶん
人間みたいな考え方になっちゃって
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