Re:あいもかわらず/青の群れ
あれっきりだけれどお元気ですか
月と火星を指でつなぐくらいの距離
びゅんと、目をつぶっていれば三時間くらい
インターネットがぼくらの秘密基地から
渋谷の交差点になったころ
あいもかわらずあなたは
私がわからないことにハマっている
あいもかわらずわたしは
あなたが聴かなさそうな音楽を聴いている
今も電子の文字の上で砂埃の匂いがする
先生の悪口も上司の悪口もそう変わるものじゃない
東京にいても海辺の街にいても
正社員でもフリーターでも
結婚しても子供ができても
女子高生じゃなくても
一瞬の日常を過ごした教室
感情に質感があったなら
蒸し暑くてじっとりとしていたはずだ
グラウンドの風がスカートを扇ぐ
生成り色のカーテンにくるまって
メールボックスの中に
秘密にならない秘密を打ち明けた
指が覚えている電話番号は
たいしたことじゃないけれど
真夜中入力してみても
あとひと押し、繋がないなんて日々が
あいもかわらずあなたは
私の三日坊主を笑い飛ばして
あいもかわらずわたしは
あなたのダメダメな恋愛を笑うよ
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