人間ドック1/zenyama太郎
 
人間ドックの書類が届くと
僕の心身は検査準備モードにONした
それから二週間の休肝日
従兄が帰省して飲もうと言ったが
僕は人間ドックがあるからアルコールは飲めないといったが
笑いながらそれでも飲もうというので
炭酸飲んで焼肉食べた
盛り上がりに欠ける飲み会だった
便秘ぎみだったので
三日前から二日分の検便を頑張ってとった
当日は朝5時に起きて6時に車で出発
受付をすましたら
さっそく尿とり、一二滴出たら後が出ない
出ないと検査ができない
出てくれ、と念じながら待っていたら
やっと紙コップ八分ぐらい出てほっとする
絞り出したという感じだった
次はいつも急上昇する血圧
今回も急上昇して上が167、下が104
しばらくして二回目を測って上が142、下が90
それでも高め
採血は若い看護婦
看護婦のすべすべした指先に思わず見とれる
「消毒に負けたことはありませんか」と聞かれたので
「ありません、女房にはいつも負けてますが」
とつい軽口が出る

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