ドリンクバーの天使/水宮うみ
 
鐘の音が鳴り止んだらすぐ鐘叩く

美しいおばけとともに徹夜する

音楽もいつかは空に還ってく

猫の背が語る一日の過ごし方

初夏の風 海の匂いと鼻ピアス

ひとりきり遅刻早退を繰り返す

階段を駆け上っていく逆恨み

しりとりをしよう世界が終わるまで

本棚が光となって朝になる

僕の屁に天使の君も苦笑する

するめいか一言でいい返事して

曖昧を許してくれない自動ドア

時系列順に並べられた宇宙

覚えてるあなたの蝉のものまねを

ここでないどこかを目指すドリンクバー
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