死/moote
涙を、
光ばかりの静寂に落とす
邪悪な光は冷気の中でたどたどしく転び
火だるまになる
器を焦がしてしまった
とても新鮮な空気を吸いながら
涙を、
月の中の悲しみに垂らす
この世のものではない匂いの虜になる
無と覚醒の狭間の空間で
脳内麻薬に溺れながら思考を憎む
壊れた時計、思い出、この肉体を崖から落とす
音が踊る、無を表現した音楽に包まれる
涙が何処かで空気になりたがっている
どうでもいいことだけれど
太陽を直視し失明しようと片腕がなくなろうと
死に辿り着いたら関係ない
私はあと二秒くらいで死ぬ
生の静かな息吹と共に一人で乾杯する
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