日常/こたきひろし
 
めた 運転席と助手席の開けておいた窓を自動機能で閉めた
エアコンを冷房にするほどでもなかった
エンジンを切る シートベルトをはずした
それから車から降りた 歩いてコンビニの中に入る
助手席にいた彼女も同様に

二人は店内を見て回り そして彼女がサンドイッチと飲み物を選んだから 私も同じにした
会計は彼女がした

何も起こらない 何も変わらない
ほんの日常のひとこまに過ぎなかった

詩には何ら興味を示さない彼女と
詩を必要とする私
その差が何の影響をもたらさないとは
けして
言いきれはしないけれど

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