僕たちはいつも童話を読んでいる/梅昆布茶
タイトでスリムなロックも好きだ
小口切りでほろほろとしたねぎのような
軋轢がないように
段差もないように
僕たちはいつも童話を読んでいる
革命を夢みることもなく
ただの日常を生きる
アンドロイドがいつのまにか
となりのおばさんにすり替わって
いつか行方不明者のリストからもはずされて
銀河の魚といっしょに漂う
海月なのだろう
なにを所有することもなく
生きることって素敵だ
とても難しいかもしれないが
どこにも居場所がないことは
あたりまえのことなんだ
ライトでスリムな人生もいいさ
だってなにを残せというんだい?
v
戻る 編 削 Point(4)