さいわいなひ/渚鳥
 


鉱石のカタチに眠りを刻んだ空と空を
葉桜の枝が、受けとめる

おぼつかない片手で
時計を読むようにして
枝と枝の間の
石英を拾うようにして
いつもの仕草が
似合わない

薄桃色の光線にかすられて
いまがいちばんいい季節
難しい皺を作るのをあきらめて
乾いた道を歩きます

よいしらせが届きます
天と地の狭間で、とりは歌います
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