南街のうた/梅昆布茶
 
皮肉をいわなければ死んでしまう貝があって
それはそれで良いだろう

まっすぐな誤解はいつも答弁を
許してはくれないから
せめて僕を許してくれないか

家を売らなければならないヤドカリ
韻を踏んでゆく世界
影法師がわらってる

幼いときのぼれなかった
ふるい梯子段

センチメンタルだけのメロディー
風化してゆくタペストリーに刺繍された
短いことばそれは表象

東大和の南街におき忘れた
級友に捧げることばもないが



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