夜/鷲田
 
花が言葉を語る時
世界は感受性の湿度に安堵する
言葉が無い世界
音のリズムが奏でる雰囲気は
電灯の温かさに似ている

君は僕にキスをした
触れ合わないで
その距離感の流れの中で
肌に感じる音の響き

眠る音は夜の静寂と
共に煌めく
闇の中の光は
光りの中の闇よりも美しい

ワインの透明さは
今宵の夜に恋をした
流れる雪の白さ
雨に変わった香りに
僕は君にまた恋をした
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