ウカ/
ヤスヒロ ハル
春の詩に横たわり
彼女は風をみている
かすかに光る幻想が
朝の背骨を捕らえて
今
少女は女になろうとしている
儚く纏った傷を
すんなりと脱ぎ捨て
乳房(ちぶさ)の水気を切り
若草の香りを放ち
ひとかけらの罪悪感もなく
透き通る風を見つめ
春の詩をうたいながら
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