求めずに /あおい満月
かなしくても色を持っていた
あなたのあの頃はもう
終わってしまったのか
この世界の色という色を
自由自在にあやつっていた
あなたは何処へ消えたのか
空の青さを見ても闇を探し
自分よりのも自由で
美しいものを見ては唾を吐き
黒い世界を這うように
生きるようになったあなたには
あの頃の光は見えない
あなたは本当は誰かに
何かを求めたい
けれど猜疑の風が鼻を擽る
だから見える世界を無視して
あなたは闇を描く
けれど、もうそれも限界だ
ペンを捨てるのか
怨念と化した魂を握るのか
あなた次第だ
誰にも求めずに
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