日に焼けた床、むすめのクロゼット、葉っぱをむしるのこと/はるな
車でいくのだ。
花の茎を切ったり、葉を落としたり、つみあげられたばけつを洗ったりして午前を過ごせばお昼をたべて、たばこを2本すったら午後の仕事をする。午後もだいたいおなじようなことをするけれども、午前よりはおちついている。5時のチャイムがなるとわたしはまた走って電車にのりバスにのり、保育園からむすめを引き取って家にかえる。いつもおなかがすいてる(そのくせほんの少ししかたべない)、まるっこい愛しいむすめを満腹にしてきれいに洗って髪をとかして眠らせるともういっぱいで、おそうじも洗濯もなんにもしないまま一緒に眠ってしまう。一日じゅう、葉っぱをむしりながら組み立てた言葉が頭のなかでほぐれていって、それでも朝にはひとつかふたつ残っていたりして、そういうのを七日か十日にいちどまとめる詩は、そんなに良いものではないなあとおもうけど、でもそんなに悪くないなあともおもうのだ。
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