東京の空/
鷲田
二等辺三角形の鋭利の角度は
圧迫された空間に横たわる
平穏の日常までが揺れている
溢れた人命の数と延髄の覚醒
言葉はもはや暴力であるが
沈黙もどこかそれに似ている
都市はやはり欲望の結晶である
自然の奥の中にだけ
本当の詩が潜んでいる
革命が些細な触れ合いに潜んでいることを
教えてくれた女がいたが
革命が情熱の彼方の栄光であることを
教えてくれた女を私は愛した
変わりゆく季節を私はまだ見ていない
東京の夕方の空は白みを帯びている
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