朝焼けが。/ヒヤシンス
朝焼けが目に染みる。
夜の魔法がゆっくりと溶けてゆく中、
寝ぼけた国道がやけに青白い。
心にゆとりがあるようだ。
夜と朝の境目の時間。
僕は一人車を走らせる。
バイクじゃないので馬を駆る感覚はないが、
まるでジャガーにでも乗っているような感覚はある。
車の中で大声で、雨、と叫んでみる。
雨が降る気配はない。
世の中うまくはいかないようだ。
アスファルトのちょっとした窪みすらはっきりと見える。
朝焼けに照らされたアスファルトが次第に赤く燃えてゆく。
僕はこんな朝、全神経を静かに心に寄せてみるんだ。
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