血の騒ぎ/吉岡ペペロ
 
岩田は白田が主宰する同郷人会とは距離を置いていた。
もう親は鬼籍に入っていたから、故郷などもう自分にはどうでもいいような気がしていた。それと自分の後見人になってくれている親父さんが、この同郷人会を嫌っていたことも理由のひとつだった。
高校時代の部活の同窓会に出掛けていったのが運のつき、そこには岩田の母校とはなんの関係もない白田と彼が率いる同郷人会の連中が来ていた。
うす気味悪いやつらだ。強いとか上手いとか、よく練習をするとか、勝つことにストイックだとか、そんなことは人格とはまったく関係がない。その見本のような連中だ。
岩田の後見人は変人で頑なで味方もいたが敵も多かった。性格は悪かったが、人
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