すなどけいのこい/かんな
 

さかさまのきみがいて
ぼくはめがはなせなくて
てんきよほうはあめだったのに
そらはいつのまにかはれていて
きづかないのはぼくだけだった
うみとそらのちがいをきいた
きみのなかにみえたのはこどく
そうおもいこんだぼくはながれてくかいがら
こいしをにぎってすなをなげた
みずしぶきとよどみ
しずんだのはおもい
むしめがねにうつるきみを
ちいさいなんておもうぼくは
すりぬけていくひかりのかげにもなれない
こえをださないきみがいて
ことばのむなしさをしって
そのいみをよみとばしたぼくは
いつまでたってもまちぼうけた



戻る   Point(3)