すなどけいのこい/かんな
さかさまのきみがいて
ぼくはめがはなせなくて
てんきよほうはあめだったのに
そらはいつのまにかはれていて
きづかないのはぼくだけだった
うみとそらのちがいをきいた
きみのなかにみえたのはこどく
そうおもいこんだぼくはながれてくかいがら
こいしをにぎってすなをなげた
みずしぶきとよどみ
しずんだのはおもい
むしめがねにうつるきみを
ちいさいなんておもうぼくは
すりぬけていくひかりのかげにもなれない
こえをださないきみがいて
ことばのむなしさをしって
そのいみをよみとばしたぼくは
いつまでたってもまちぼうけた
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