晩秋の高原/ヒヤシンス
晩秋の高原に吹く風が肌に冷たい。
今は昔の心をもって現実を生きている。
求める事も縋る事すら許されない。
寂しさは明けては暮れてゆくものだ。
退きながら遠景を見ている。
高原は穏やかで美しい。
寂しさは薄れ、苦しみが残る。
全てを白日の下に晒したい。
貴方のいない人生を想像してみる。
私が消えた後の貴方を想像してみる。
何か大切なものを見失いかけているのか。
心が吐き出す汚物は塵となって舞うがよい。
何があろうと前を向いて歩まねばならない。
枯野となった高原に一陣の風が私に冷たい。
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