取り壊された実家/
zenyama太郎
時は
風のように流れ去り
人は
いなかったもののように去っていく
老人は
思い出に生きる
夢のような思い出に生きる
昨日のことすら
昔のことのように思えてくる
取り壊された実家跡に立てば
過ぎ去った子どものころが
懐かしく思い出される
僕たちの愛の巣育ちの巣
貧乏だったけど毎日生き生き働いていた
ああ!もう父母はいない
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