任意性のある行為/間村長
単色ではなくて
二色の菊だと気付いたのは
カラフルな菊だと詠んだ
すぐ翌日だった
去年の写真が残っているし
正しくはカラフルな菊ではなくて
二色の菊なのだが
とにかく「単色」と「カラフル」と言う語を
使って短歌を詠んだ事だけは
確実で母がうんちにいらついて
プリントを投げつけて
風圧を私の腹に与えたり
今日もおでんの残りの
豚のホルモンを食べていたのは
どうでもよかった
うんちはヤクルトの販売員が
置いて行ったプリントに書いてあった内容で
母は今週はヤクルトを買わなかった
先週か先々週は買っていたので
恐らく母は自分の任意性のある行為に
イラついていたのだと思う
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