星の家族/吉岡ペペロ
 
大好きな高校を成績がわるくて退学させられる次男が心配だ

乳癌とたたかうためにオレは子宮を全摘した

来月右の乳房をとる

オレの生への執着は次男だけだ

子宮をとったら鬱っぽくなると言うけれどいまのところその兆しはない

もともととってしまいたかったくらいだからだろうか

次男を産んでオレは夫と当たりまえのように別れた

いつも反抗的な息子たちは病気の話をしたってかわらない

息子たちにとってオレは変わった母親に違いない

でもふたりを想うときよくついてきてくれたよなあという遠い気持ちになる

癌が散らばっていないかはまだ分からない

罰なのかなあと考
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