ニジのこと/はるな
 

あんまり赤い傷あとと、白いような傷あとがだらだら残る、道はいやな雨のあとみたいに湿ってて嫌い。って少し思ってた。少し好きで、あとの多くはよくわからなかった。
何度か裏返った世界と流れの変わる川、気を抜くと転がり落ちる月、そのくせ何度も登る。ハロウィン、13年、わたしは昔、やっぱりわたしだった。ニジのあとみたいだねーって言うむすめ、ピンクの長ぐつ、むすめのかたちに反射する光、鍵。なんかつねに奇跡みたいなこの人、ずいぶん人間らしく怒ったり悩んだり焦れたりしてはかれない。じっさいまぶしくて、でも目を閉じたらあぶないからみてる。

みてた、世界のすみずみが、大きな手ではじかれるようにきらきらひか
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