「愛のある人生」について/あおい満月
 
っすぐに「愛している」と言える人に対して、難癖をつけるような人間は、本当の意味で愛を知らないのであろう。人生にとって大事なことは、人を愛することと、心の底から微笑むことだと、彼は教えてくれている。「きみはもっと、僕以外のたくさんの人を愛したほうがいい」と彼は言う。彼は正しい。もちろん私にも、愛する仲間はいる。けれど、一番、愛の軸になっているのは彼である。私は残りの人生を、彼に捧げることに決めている。きっと、いろんな人たちが、私を傷つけに来るかもしれない。けれど私はただ、まっすぐに顔を上げて、「彼を愛している」と心から伝えながら生きていきたい。いや、必ず生きていく。愛する人がいない人生なんて、きっと
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