テレビが愛だった/吉岡ペペロ
くだらないことしてレッテルはられても
練習ではいたいけな演者が一生懸命
頭のてっぺんから前髪たらして
カツラみたいな顔してシャウトしている
バス停のよこを過ぎていく
夜の住宅街にひとを見つける
あたらしいひとたちが笑っている
昔をひっぱりだしても
今とはくらべさせない
叩き出そうとする手は
十月の蛍光灯のしたで
虫もいないような孤独
くだらないことしてレッテルはられても
練習ではいたいけな演者が一生懸命
頭のてっぺんから前髪たらして
カツラみたいな顔してシャウトしている
バス停のよこを過ぎていく
夜の住宅街にひとを見つける
あたらしいひとたちが笑っている
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