リリリリック/N哉
とっくに、顕示性の必要な世界に至っており、いつものように改札を抜け、いつものようにつり革手摺におつかまりになるだけでは、実在しないと判断されるような、いつものように呼吸をし、いつものように金木犀の香りを嗜んでいるだけでは、詩人でないと判断されるような、そんな世界に至っており、つけ麺はあつもり、松屋では特盛、地下世界に至っては逆さ森!そんな世界に!至っており!
逆に、呼吸すら、憚られ
木っ端微塵の未曾有に例の経典をふむふむしながら、狭まる「はいここまで健全!」とされる領域と領海に怯え、存在などするものか存在などするものか!おれはピーターパンです!職場中に響き渡る絶叫と、静かに訪れる長い沈黙、盛大な拍手と、見たこともないイケメン、おれ、目を細め「こんなにも実在性を表現できたのは何年ぶりだろう」ちょっと虚しいけど強ち悪くもない心持ちに至り、ニヤッとする
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