月光浴/
服部 剛
今宵、我は旅が一体何であるかを確認した
*
酔い醒めの露天風呂にて
ざぶんと裸はたちあがり
キンシクイキノ外へ、出タ
(竹垣に映る人影は、赤いはらを掻いていた)
仰いだ月が僕を視ていた
雲隠れの白い眼が…何かを云っている
未だ嘗て無いきもちよい
鈴虫の交響曲の滲みる
修善寺の秋の夜
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