片方の道/吉岡ペペロ
 
この哀しみは

量子や光子いっぽ手前の

自然物の哀しみです

この場合

自然物には合成物もふくみます

この次元にからめとられた

あらゆる存在の哀しみだからです

観察しうる

あらゆる存在の哀しみだからです


自由なのはこころだけです

遠くどこかの山の高みに

凍えたけものが

冬眠ではない睡眠を貪ります

きょう喰らった命を思い出して

笑みなどうかべて眠るのです


この哀しみは

量子や光子いっぽ手前の

自然物の哀しみです

この場合

自然物には合成物もふくみます

この次元にからめとられた

あらゆる存在の哀しみだからです

観察しうる

あらゆる存在の哀しみだからです







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