無題/◇レキ
雨上がりの清い空に流れる雲の
感情の軋轢に砂糖をまぶして
二人小さく笑い合えれば
距離感にぱちぱち淡い火花が散って
求めて欲しい
求めていたい
どこまで意思疎通に出会っても
少し寂しくなるだけだけど
心が満ちて生きた
僕はなんと小さな場所にいるのだろう
※
火の風車がある
偶然誰かが触れたのが始まり
轟々と回り続ける
手を風車から離せば忘れていたように焼けただれ
どこまでも続く夜空みたいに悲しくなって
負けたみたいに鈍器で殴られたみたいに苦しくなって
それはもう動悸がどうにも止まらなくなるから
また
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)