秋の風/吉岡ペペロ
 
会えばぜんぶ吹き飛んでしまうのに

臆病者も恥ずかしがり屋になれるのに

町に吹く秋の風

銀杏のひかりはすっかり黄色いのに

虫の声が星のように瞬いているなのに


どうしてどうしてを繰り返す

ふたりは互いに置いてけぼり

惨めなことばかりしてしまう


会えばぜんぶ吹き飛んでしまうのに

臆病者も恥ずかしがり屋になれるのに

町に吹く秋の風

銀杏のひかりはすっかり黄色いのに

虫の声が星のように瞬いているなのに




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