副作用/無限上昇のカノン
穏やかに見える日常
でも、本当は嘘で塗り固められている
いつも浮かべるのは作り笑いで
溜息と共に嘘泣きをする
怒りをカモフラージュして
危ういバランスの平和
感情を麻痺させる薬は
死の天使には効果抜群
代償に差し出したのは私の感情
喜びも
悲しみも
憎しみさえも
まるで他人事
私は私を演じているだけの大根役者で
いつもタイミングを間違えている
穏やかに見える日常は
張りぼての舞台装置で
複雑な人間関係に巻き込まれたくない私がいる
台本通りに台詞を喋って、
アドリブはなし
そこに感情は必要ないから
私を演じて夜が来る
トラウマだけが取り残されて
恐怖に怯えて日々は過ぎる
次のアクションは間違えないように
平和のバランスを崩さないように
これは薬の副作用
まったく不幸な話じゃないの
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