日常/鷲田
朝方、目が覚めて
日常という乾いた渇望に水をやる
夜の暗闇は意図せずに
悲観的だった
動いている騎士達よ
雑踏にはヒモジイ苦痛が横たわり
果実の前に平伏していく
時折、差し込む光
浮世の風に吹かれて去る
万物は曖昧に混ざり合い
数式を破壊していく
永遠の彼方は何処に飛んだのか
足元に横たわる柔らかいアスファルト
現の世界
繊細さと緻密さ
脆さの本質が人々のエゴを包み込む
ある結晶
上を見れば秋空を横切る雲
踏まれた日常
咲いた名も無い雑草
数多の瞬きを過ぎて
街は暮れ行く
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