朝の日記 2017夏/たま
 
八月に入って
夏の子が孵化した
春の子はカラスにやられて
しばらく空き家になっていたキジバトの巣
避暑に出かけたカラスがいない間に
夏の子はすくすくと育った
キジバトの巣は我が家のケヤキの枝にある
樹齢三十年余りのケヤキの
苗木を植え付けたわたしは六十五になって
この夏ようやく長い夏休みを手にした
カラスはもういない
思いっきり羽をのばしてどこへでも行ける
そう思ったのに
朝夕にベランダに立って夏の子の子守をしている
ひと月あれば夏の子は巣立つ
このわたしもぼちぼち巣立つ歳になった
親に追われ
自我に追われ
北の亡者のことばに追われしながら生きてきた
あとはも
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