Morpho/Morpho/むぎのようこ
 

おもちゃが壊れて
なきだした
子どもみたいに
舌の奥に
にがみを飼っている
ながい雨のあとに
咲いた花で
つむぎながら朽ちた
花束みたいな
そんなうたをいつも
おまもりにした

からっぽを撃つための
そらいろ
ただしくよごれて
いたかった
君の
まつげのふちどり
うつくしい
ひかりの破片
とどかないから
ゆめを
みていられる

はやまるばかりの
あおさを
もて余しながら
からまってころがり
くだる夕ぐれ
さいごに
ひかり
ただようやみ
せなかから
裂けて飛ぶみたいに
一度だけはぜて
みせた君、








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